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中エジプト語辞典とピーターラビット [書籍]

先日、清水の舞台から飛び降りるような勢いで一冊の本を購入しました。たまたまツイッター検索で物凄く久し振りに「ヒエログリフ」で検索をかけたところ、何と、探し求めていた本の日本語版が古本屋さんに出たというお知らせが!その名も

Concise Dictionary of Middle Egyptian (Griffith Institute Publications)

Concise Dictionary of Middle Egyptian (Griffith Institute Publications)

  • 作者: RO Faulkner
  • 出版社/メーカー: Peeters Bvba
  • 発売日: 1962/01
  • メディア: ハードカバー


上の画像のものは英語版のほうですが、最初に知ったのはこちらの本でした。今、8000円くらいで中古品が出ているようですが私が探していた時は19000円とかそれくらいのお値段で手が出なかった感じです。英語版といっても英語が読めなくてもある程度は大丈夫というお話を聞いていたので買いたかったのですが、そんなわけでしばらく買う事ができませんでした。英語版の事を知った当時、古代エジプト美術館さんで少しこのお話をしてみたところ、日本語版があると聞きまして実はずっと探しておりました。とはいえ、もうだいぶ前のお話なので検索でヒットするまでは忘れておりましたがw

で、ようやく私の手元にやってきた中エジプト語辞典(上の商品の日本語タイトル)。
SANY0197.jpg

商品の説明のところに2kgという重さが記載されていて、相当厚いのかと思っていたら確かに厚いけど大きかったというw かなりビックリしました。

さて、この辞典ですが、ざっくり見てみましたが色々と単語が掲載されていてヒエログリフが好きな人間としましては心踊る感じです(*ノノ)。今までヒエログリフを読むための書籍を3冊ほど購入しましたが、そこの語彙リストですとどうしても偏りがあって掲載されていない単語もいっぱいでした。や、そのヒエログリフの書籍に掲載されている碑文等を読むにはなんら問題はないのですが、他に読みたいものがありまして…。そうなると、普段使いの単語がわからず厳しい感じでした。

ヒエログリフの書籍には大体頻繁に使われる文章を例に挙げてそれを読んでいくものが多いです。使用頻度の高い定型文は大概葬儀にまつわる事で、例えば被葬者がどんな供物を求めているのかとか、生前どんな職業についていてこんな事をしたんだとかそういう話が多い感じ。なので、そういう時に使う単語以外はなかなか書籍には掲載されていません。ただ定型分などが大体わかってくると、展覧会のステラなどに記載されている碑文は若干わかるので嬉しいのですが、持っている本はそれでは読めなくて。私がちょっと読んでみたくて購入した本は、大英博物館さんで売っている「ピーターラビット」の絵本です。

The Tale of Peter Rabbit

The Tale of Peter Rabbit

  • 作者: Beatrix Potter
  • 出版社/メーカー: British Museum Press
  • 発売日: 2005/04/25
  • メディア: ハードカバー


これ、なんと物語がヒエログリフで記載されています。
CMc7Z-KUYAAyKb6.jpg

こんなの読めるかw と思っていましたが、購入した当時には、もしかしたら少しヒエログリフの勉強はしていたかもしれませんね。読める読めないは別にしても、もしかしたら読めるようになるという希望は持っていたのかも。購入してからヒエログリフの読み方などの本を読んで、だいぶ前に少し訳してみたのが下の画像になります。
PR_P7.jpg

かなり直訳ですがw 上の方は絵本に(英語ですが)注釈があったのでキャラクターの名前が書かれている事がわかりましたが、残念な事に下2行は単語がわからないものがいくつもあって…。持っている書籍の語彙リストも頑張って探したのですが掲載されおらず残念ながら積む事に…。最初のページでそれだったので、きちんとした辞書がないと訳せない…そう思いました。

それで、他のページでわかる所を訳せばいいのにモチベーションが上がらずずっと放置状態だったのですが、先日ようやく運命の出会いがありまして(大袈裟w)!辞書を入手し、わからなかった単語を調べてみました。ただ、調べても用途によって意味が変わる単語もあってその辺は今後要勉強な感じですが、下の2行を訳すとおそらくこんな感じになるのではないかと思われます。あくまでも素人予想ですがw

・hr は「〜の上」
・ts は「砂丘」「砂州」
・mnyt は「根」
・一番下の行一番最初の単語は「ヒマラヤ杉」?
・その次の単語は「巨大なもの」
・wrt は「非常に」

この辺を文脈から妄想して
「砂の上の非常に大きな杉の下に彼ら(ピーターと兄弟たち)は母といます」
と訳すのかなと思いました。
ただ、hrとtsは本当にその訳し方でいいのかという疑問もありますが、まぁ…挿絵の感じからしてそんなにおかしな訳にはなっていないのではないかと…思います…多分おそらくきっと…。

そんなこんなで、ようやく…訳せなかったピーターラビットの絵本の最初のページの内容が何となくわかってスッキリしました。単語がわからないと文法どころではないので…正直、辞書が手に入らない限りは読み切るのは難しいだろうなと思っていたので、奮発して購入して良かったです!次のページ以降も時間と気力がある時にトライしたいなと思っています。一応、デジタルで全ページスキャンしてありますので、訳の書き込みはいつでも出来るようにはしましたし。全ての訳が完了した時にピーターラビットの日本語版で答え合わせをしたいなと思っています。いつになるかはわかりませんが、まずは先に読み終えてないヒエログリフ解読法の本をですね…文法の勉強がてらに読まないといけないと思っています…w 途中まで読んだのですが、しばらく放置した後に続きから読んでもわからなくなりまして…orz こういう本は一気に読まないとダメだなと思いました。

ちなみに、途中まで読んだ本はこちら

ヒエログリフ解読法―古代エジプトの文字を読んでみよう (Newton Science Series)

ヒエログリフ解読法―古代エジプトの文字を読んでみよう (Newton Science Series)

  • 作者: マーク コリア
  • 出版社/メーカー: ニュートンプレス
  • 発売日: 2000/08
  • メディア: 単行本


上の本は初めての方が読むと難しいかもしれません。まぁ、どの本も難しいといえば難しいのですけどね…。私が最初に読んだヒエログリフの本は↓

古代エジプトのヒエログリフ―初級実践ガイド

古代エジプトのヒエログリフ―初級実践ガイド

  • 作者: ジャニス カムリン
  • 出版社/メーカー: 文車書院
  • 発売日: 2011/03
  • メディア: 単行本


初級と言いながら難しかったですが(笑)英語の例えがない分、英語ができない私としてはイライラがなかった書籍でした。日本で出ているヒエログリフの本って、だいたい原作?が海外なので内容を訳しているだけなんですよね。だから英語で例えばこういうのをヒエログリフだとこういうんですよみたいな事を言われても英語わからない民としては「?」となるわけです。ただ、原作を改変して日本人向けの例えを入れ込んだ本を作る事はできないのかもしれませんので仕方ないのかなと言えばそうなんですが、初級実践ガイドの方はそういうのが少なくて読みやすかったかなという印象です。英語ができる人はどれを読んでもいいのではないかなと。

ただ、ヒエログリフ(古代エジプト語)は一つの言語ですので、ある程度読めるようになるまでは物凄く根気は必要かなと思います。私なんて頭が悪いので、2冊半読んでも文法未だによくわかりませんしね!!ハッハ!(いばれないw)。興味のある方は上の本か、英語の例えに抵抗がない方は

はじめてのヒエログリフ実践講座

はじめてのヒエログリフ実践講座

  • 作者: ビル マンリー
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2014/03/28
  • メディア: 単行本


この辺がいいかなと思います。おそらく、一番入りやすいのはこの本かなと…個人的に。ただ、私のお勧めは「初級実践ガイド」ですけどね!一番上のヒエログリフ解読法はかなり根気がいりそうな感じです。ヒエログリフの本を何冊か読んでみてトライすると少しスムーズに理解できるかもしれません。…多分

というわけで、1P読めた嬉しさでブログを更新!やっぱり好きなことを学ぶのは楽しいです。
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